しながわ在宅クリニック

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インフルエンザを予防しよう

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日本では毎年、冬に流行するインフルエンザ。今年は新型コロナウイルスにも警戒しないといけない冬になりそうですね。インフルエンザと新型コロナウイルスは症状が似ている部分もあり、罹ってしまうと例年よりも検査を受けるのが大変かもしれません。そこで、今回は改めてインフルエンザの予防についてお伝えしようと思います。

インフルエンザについて

まずはインフルエンザについて軽く説明します。インフルエンザとは、インフルエンザウイルスを病原とした感染症のこと。A型、B型、C型、D型の4種類に分けられ、主に人間で流行するのはA型とB型です。インフルエンザの流行には季節性があって、日本では12月~3月に流行する傾向があります。

インフルエンザの症状

インフルエンザに感染すると下記のような症状が出ます。

  • 咳やのどの痛み
  • 高い発熱
  • 全身のだるさ(倦怠感)
  • 悪寒
  • 筋痛、関節痛
  • 頭痛
  • 食欲不振

発熱や咳など、今年流行している新型コロナウイルスの症状と似ている部分が多くあります。そのため、症状がある方の検査には新型コロナウイルスの時のように、他の患者と接触しないようにするなど、検査する側も患者さん側も負担が大きくなることが懸念されます。

インフルエンザの検査と治療法

インフルエンザの検査方法は、鼻やのどの粘液を綿棒でぬぐった液や鼻水を用いた抗原検査というものになります。検査結果は短時間で得られ、早いものだと5分以内というのもあります。

インフルエンザになってしまった場合、抗インフルエンザウイルス薬で治療をします。抗インフルエンザウイルス薬はウイルスの増殖を抑えたり、症状が消えるのを早めたりするお薬です。ウイルスの増殖を抑えるものなので、症状が出てから早め(48時間以内)に服用することが重要です。

インフルエンザの予防法

インフルエンザは治療法があるとはいえ、やはり罹らないのが一番です。特に今年は新型コロナウイルスの可能性も考えられるため、例年よりも医療機関を受診し検査するのが、大変になるかもしれません。そこで重要なのが予防することです。

インフルエンザの予防は新型コロナウイルスの予防に通ずるところもあります。昨年のインフルエンザシーズンは、新型コロナウイルスの予防をする方が多かったためか、インフルエンザの感染者数が例年よりも少なかったです。

予防接種

予防接種はワクチンを接種することで、あらかじめインフルエンザの免疫を体内に作る予防法。インフルエンザの予防に高い効果を発揮します。予防接種のワクチンは、その年に流行すると予想される型に合わせて作られます。型があっていなければ感染してしまうことはありますが、重症化を防ぐ効果があるといわれているので、それだけでも予防接種を受ける意味は十分にあるといえるでしょう。

インフルエンザワクチンは接種を受けてから効果が出るまで約3週間かかり、効果が続くのは5ヶ月ほどです。日本でのインフルエンザの流行時期は12月~3月なので、11月の前半には予防接種を受けておきたいところですね。

毎年、ワクチンが足りなくなるかもという話題が挙がりますが、実際に足りなかったということはありません。足りなくなるかもという不安感から、需要が予防接種開始の時期に集中してしまうのが、そのような話が出てくる原因かと思います。厚生労働省によると、今年のワクチンは約6300万人分を供給する見込みとのことです。また、接種時期について必要な方に確実に届けるため、10月1日から10月26日までは予防接種法に基づく定期接種対象者(65歳以上の方等)以外の方の接種は待つようにお願いが出ています。

手洗いうがい

インフルエンザは接触感染をします。触ったところにウイルスが付着していると、手を介して口からウイルスが入り感染してしまいます。そうならないために、特に外から帰ったら手洗いうがいをするようにしましょう。うがいは口の中を洗浄すると同時に、のどの乾燥を防ぐ効果もあります。

適度な湿度を保つ

インフルエンザウイルスは寒冷乾燥を好み、高温多湿に弱いと言われています。冬は乾燥しやすい上、暖房を使用するため湿度が低い状態になりやすいです。インフルエンザ予防の観点では湿度が60%前後が良いとされているので、加湿器を使うなどして適度な湿度を保つようにしましょう。

マスクを着用する

新型コロナウイルス対策として注目され、一時期は売り切れ続出だったマスク。インフルエンザウイルスの予防としても効果があります。インフルエンザは感染した方の咳やくしゃみなどの飛沫からも感染します。マスクをしているとそのような飛沫を防ぐことができます。また、マスク内の湿度が高くなることで喉の乾燥を防ぐ効果もあります。

人の多いところを避ける

インフルエンザは感染した人の飛沫や接触による感染が主な経路。そのため、人が多く集まるところは感染リスクが高くなります。インフルエンザが流行している期間は、不要不急の外出はせず、人ごみや繁華街はなるべく避けるようにしましょう。

当院でのインフルエンザ予防接種について

当院、しながわ在宅クリニックでのインフルエンザ予防接種は、訪問診療をご利用の患者さんには、10月の診察時に予防接種を希望するかお伺いします。そして、ご希望の患者さんには11月の診察時に予防接種を行う予定です。費用について、区から予防接種の予診票が送られてきた方は、自己負担額免除となります。予診票が送られてこない方は生活保護の方を含め、自費となります。詳しくは診察時に直接ご質問いただけたらと思います。

インフルエンザについて、予防法を中心にお伝えしました。インフルエンザは100%ではないものの、予防することができる病気です。また、インフルエンザの予防は新型コロナウイルスの予防と共通する部分も多くあります。できる限りの予防をして、健康に冬を過ごせるようにしていきましょう。

インフルエンザ関連リンク

インフルエンザ総合ページ(厚生労働省)
インフルエンザ(国立感染症研究所)
インフルエンザ(東京都感染症情報センター)

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  1. […] ▼インフルエンザ関連記事 インフルエンザを予防しよう […]

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