しながわ在宅クリニック

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自分でできる不眠の対処法

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夜に寝ようと思っても眠れないなど、不眠症を抱えている方は少なくありません。不眠症の対処というと睡眠薬を想像する方も多いでしょう。確かに、睡眠薬は不眠の対処法として有効です。薬に頼るのも良いですが、自分でできる対処法もあります。また、生活の仕方で根本的な解決を目指すのも大事です。この記事では、不眠症とはどういうものなのか、自分でできる対処法、不眠を根本的に治すポイントをご紹介します。

不眠症とは

「夜、布団に入っても眠れない」「途中で起きてしまう」「寝たのに眠った気がしない」など、睡眠に関して問題があり、それにより生活に支障が出たり、体調不良になったりする病気を指します。

不眠症の主な症状

不眠症にはさまざまなタイプがあります。

  • 寝つくまでに時間がかかる(入眠困難)
  • 夜中に何度も目が覚める(中途覚醒)
  • 朝早く目が覚めてしまう(早朝覚醒)
  • 十分に寝たはずなのに熟睡感がない(熟眠障害)

これらの症状によって、日中の眠気や疲労感、集中力の低下などが現れることがあります。

不眠症の原因

不眠症の原因は一つではありません。

代表的なものとして、仕事や人間関係によるストレス、不規則な生活習慣、加齢による睡眠の変化などが挙げられます。また、うつ病や不安障害などの精神疾患が背景にあるケースも少なくないです。

そのほか、身体の病気や服用している薬の影響によって眠りにくくなる場合もあります。

自分でできる不眠の対処法

不眠の対処法と聞くと睡眠薬を思い浮かべる方も多いかと思います。確かに、睡眠薬は不眠の対処法として有効です。薬に頼るのも良いですが、自分でできる対処法があるので、この記事はその方法を紹介します。

腹式呼吸をする

脳が興奮している、緊張や不安があると自律神経のうち活動モードである交感神経が優位になります。腹式呼吸は休むモードである副交感神経を優位にする効果があります。

腹式呼吸のやり方は次の通りです。

  1. 鼻からゆっくり息を吸う
  2. お腹を膨らませるように意識する
  3. 口からゆっくり息を吐く
  4. 吸う時間よりも吐く時間を長くする

腹式呼吸は副交感神経を優位にするだけでなく、呼吸に意識を集中することで余計な考えから離れる効果も期待できます。

体温を上げて下げる

人の身体は深部体温(体内の中心温度)が下がっていくときに眠気を感じるようにできています。そのため、身体を温めてから体温が下がっていく流れを作ることで自然な睡眠へ導けます。

具体的には38~40度程度のぬるめのお湯に15分ほどゆっくりつかります。これは眠れないときより、就寝する1~2時間前に行うのが効果的です。体温は自然と下がるのを待つようにしましょう。冷たい飲み物などで急激に下げると、刺激になって目がさえてしまいます。

もし、湯船につかる余裕がない場合は、足湯だけでも末端の血管を通じて深部体温が上がるため、効果が期待できます。

眠りをサポートする飲み物を飲む

眠れないときは睡眠をサポートする飲み物を飲むのも効果的です。身体を温めてリラックスさせてくれるものが良いでしょう。

代表的な眠りをサポートする飲み物はホットミルクです。牛乳にはトリプトファンが含まれており、睡眠ホルモンである「メラトニン」の分泌を促します。また、身体も温まり、気持ちを緩める効果も期待できます。

ホットミルク以外にはハーブティーも睡眠をサポートする飲み物として有名です。カモミールティーは不安や緊張を和らげる作用があり、おすすめです。ハーブティーによってはカフェインを含んでいるものがあります。カフェインは覚醒効果があるため、ノンカフェインのものを選びましょう。

心地よい音を聞く

耳からリラックスするというのも不眠の対処法になります。好きな音楽を聞くのも良いですし、波の音や雨音などの自然にある音を聞くのも良いでしょう。好きな音楽と言っても、激しい音楽では脳が活性化されてしまうので、ゆったりとしたリラックスできる曲調のものにしてください。耳から入ってくる音に集中することで、眠れないなどのグルグルしてしまう思考を止める効果も期待できます。

一度起きる

布団の中に入って、「眠れない、早く寝なくちゃ」と焦ってしまうと、余計に眠れなくなることがあります。20~30分経っても眠れない場合は、一度布団から出て起きてみるのも手です。そうすることで焦っていた気持ちをリセットします。

照明は明るくしすぎず、静かな環境で読書をしたり、軽くストレッチをしたりして過ごします。そして、眠気を感じたら再び布団に入りましょう。

布団に入ったまま眠れない状態が続くと、「布団=眠れない場所」と脳が認識するようになってしまいます。そうならないためにも、眠れないときは一度起きてみましょう。

不眠を根本的に治すポイント

睡眠薬や先ほどの対処法は一時的なもので、根本的な解決にはなりません。そこで、ここからは根本的に不眠を治すためのポイントを紹介します。

体内時計を正常に働かせる

良い睡眠を得るには体内時計を整えるのが重要です。朝に日光を浴びることで体内時計はリセットされますので、起床したら朝日を浴びるようにしましょう。日の光を取り込むのが難しい場合は、日の光と同じくらい強い光の刺激を受けることでも体内時計をリセットできます。

また、睡眠リズムを整えるのも大事です。決まった時間に就寝、起床することで体内時計を整えます。

睡眠環境を整える

寝室の環境も睡眠の質に大きく影響します。入眠はもちろん、途中で起きてしまわないためにも睡眠環境を整えましょう。

具体的には次のようなポイントを確認してください。

  • 寝室の温度や湿度は適切か
  • 部屋が明るすぎないか
  • 騒音が気にならないか
  • 寝具が体に合っているか

スマートフォンやパソコンからの光は脳を刺激し、覚醒状態になってしまいます。また、SNSやニュースなどの情報に触れることで、気持ちが高ぶってしまうこともありますので、就寝前にスマートフォンなどの電子機器の使用は控えるようにしましょう。

食事習慣に注意する

食事は胃を活発に動かし睡眠を妨げるため、就寝の3時間前までに夕食を済ましましょう。また、カフェインやアルコールの摂取も寝る前は控えてください。カフェインには覚醒作用があり、アルコールは睡眠の質を下げてしまいます。

もし空腹で眠れない場合は、ホットミルクやハーブティーを飲むと睡眠のサポートもしてくれるのでおすすめです。

食事に関して、トリプトファンを含む食べ物を摂取すると睡眠を助けます。トリプトファンは睡眠ホルモンである「メラトニン」の分泌を促します。トリプトファンを含む食べ物は、乳製品、卵、ナッツ類、バナナなどがあります。

適度に運動する

適度な運動にはストレス解消や睡眠の質向上が期待できます。ウォーキングや軽いジョギング、ストレッチなど無理なく続けられる運動がおすすめです。ただし、就寝直前の激しい運動は体を興奮状態にすることがあるため、日中から夕方までに行うとよいでしょう。単発で行うのではなく、週に3~5回行う習慣にするのがおすすめです。

ストレス発散する

精神的なストレスは不眠症の大きな原因の一つです。悩み事を抱えていると、布団に入ってからも考え事が止まらず、眠れなくなることがあります。趣味を楽しむ、信頼できる人に相談する、適度に休息を取るなど、自分に合ったストレス解消法を見つけましょう。

ケースによっては医療機関へ相談を

不眠症は自分で対処するだけでは改善が難しい場合もあります。

次のような場合は医療機関へ相談をしてください。

  • 不眠が1か月以上続いている
  • 日中の眠気や集中力低下が強い
  • 気分の落ち込みや不安感が続いている
  • 仕事や学校、家事に支障が出ている
  • 市販の睡眠改善薬を使っても改善しない

不眠症の背景には、うつ病や不安障害などの精神疾患が隠れていることもあります。また、睡眠時無呼吸症候群など別の病気が関係している場合もあり、医療機関での治療が効果的です。

原因を正しく把握し、適切な治療につなげるためにも、症状が続く場合は早めに医療機関へ相談しましょう。

自分でできる不眠の対処法をお伝えしました。眠れないときは呼吸を整える、温かい飲み物を飲む、心地よい音楽を聞くなどが効果的。また、体内時計を正常に機能させ、睡眠環境を整えるなどで根本的に不眠を解決する努力も重要です。自分でできる不眠の対処には限界もあり、不眠が続いたり、生活に影響が出たりする場合は、医療機関を受診するようにしてください。

関連ブログ記事

睡眠薬(睡眠導入薬)について

関連リンク

不眠症(健康日本21アクション支援システム)(厚生労働省)
不眠症(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所睡眠・覚醒障害研究部)
不眠症と日中の過度の眠気(MSDマニュアル家庭版)

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